【Ritual / リチュアル】

2001年、広島老舗レコードショップに通っていたHeadsをしばらく虜にしたヒップホップ、ハウスのレコードショップがあった。その話しをする前にこの物語を話すべきだろう。時を遡ること2000年。

 

80年代で既にクリエーターだったならともかく、1998年、当時まだ耳の早いアート好きな小僧しか入手するに至らなかった名器オールインワン・コンピュータ「iMac」を手に入れ、00年 、デザインとヴァイナルDJを主軸に広島初と言っても過言ではないクロスオーバーな〝HipHop Club DJ Crew〟「INFINITY ∞ VIBES」が誕生した。そのメンツが足蹴に通っていた今は亡き円盤屋が、冒頭のレコードショップ「Ritual」だ。

 

前述したINFINITY ∞ VIBESの創業者、Dadarizm, Maskz, DJ Sageの3人を軸に、のちにこのクルーは広島でも悪名高きサウンド集団に変貌を遂げてしまうが、まあそこはさておき、アフリカ人の身体能力とリズム感のずば抜け方は各方面で知ってはいたが、黒人のヒップホップというアイデア、人種差別の〝REAL〟をベースに革命を詰め込んだリリック、泣けるほどビート好きな連中の〝ART OF WAR〟が当時の3人を虜にさせていた。もちろん、今流行りのジャパニーズラップではなく、日本だけを語るならJapanese HipHopに属するアーティスト達を耳にはしていたが、現場で表現する側に立っていた3人は世界のインストゥルメンタル、ニューヨークグラフィティ、USアングラ、アブストラクトやブリストルサウンドを筆頭に、UKや60sのロックバンドやビックビートなども高いアンテナでキャッチし、リズムミュージックに体をつき動かされていた。連日夜な夜なステッカーだらけのレコードケースを乗せたカートを曳きずり街に繰り出し、お酒とキャッシュを手に入れる為にパーティを繰り広げた。

 

そんな最中、並木通りをパルコに向かって右手に少し入った路地裏ビルに、特にアンダーグラウンドヒップホップとハウスの品揃えが鬼マストな伝説のショップ「Ritual」が姿を表した。俺たちが入り浸っていたのは言うまでもない。特にこの当時を知るHeadsにはエモ過ぎる話しかも知れない。

 

今となっては大人世代のセピアカラーなお話しだが、そこで出会った曲達の中でも、セクシャルアパタイトにライブで来日したSubstantialや、バーカウンターで酒を交わしたNujabesとの裏話はとても思い出深い。

 

という事で今回は、リチュアルで出会ったバイナルの中でも、気まぐれな俺たちをひときわ惹きつけてくれた今は亡きトラックメーカーでラッパーのDouble KとThes Oneの紹介。

 

彼らの記事を合わせて読んでから「We’ll Be There」を入り口に、Free SoulしてDigしてノリ明かそう。

 

 

PEOPLE UNDER THE STAIRS
http://www.ele-king.net/news/rip/008023/

 

PEOPLE UNDER THE STAIRS – We’ll Be There
https://music.apple.com/jp/album/well-be-there/2825871?i=2825864

 

 

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